誰もが感じる素晴らしいバイクを作るのは非常に困難です。それがTarmacの様にそもそも優れている様なバイクであれば尚のこと。
ブランドはレースで勝利するために3〜4年のスパンで改良を加えモデルチェンジします。前作のSL7が非常に実績の高いバイクであったこともあり今作にはさらに期待がかかります。
レムコ・イヴェネプールの2022年は彼にとって最高の年になったことでしょう。彼にとって「永遠のシーズン」となった2022年は通算16勝を挙げ、9 月にオーストラリアのウロンゴンで開催された UCI ロード レーシング ワ[…]
心機一転!トタルエナジーズ![caption id="attachment_16852" align="aligncenter" width="1024"] photo:instagram[/caption]フランスのトタルエナ[…]
フロントローディング開発
スペシャライズドは、Aethos や Venge などの過去のバイク開発から学んだ教訓から開発をスタート、さらに今作は新製法というべき、フロントローディング開発手法を採用。まったく新しい開発プロセスを踏んで生まれました。
フロントローディング開発により、多数の設計ターゲットからプロジェクトを開始、最大 500 の異なるパターン(レイヤー)を仮想空間でテスト。
これらのレイヤーは、数日や数週間ではなく数時間で変更およびテストできるため、スペシャライズドは様々な試みをテストフレームに対してこれまで以上にスピーディーに反映しつつ開発を進めることができました。
今作はスペシャライズド Aethos のカーボン レイアップからヒントを得て開始し、必要な部分の剛性を高めつつ段階を踏んで向上させていきました。数多くの反復を経てデータを蓄積し、新型Tarmac SL8 はすべてのパフォーマンス目標を達成、Tarmac SL7 と比較して
- 16.6 秒高速(40 kmコース)
- 15% 軽量
- 重量剛性比 33% 向上
- コンプライアンスが 6% 向上
を達成しました。
プロトンの中で最軽量のバイク?
- S-Works Di2 – 6.6kg
- S-Works eTap – 6.8kg
- プロ eTap – 7.4kg
- プロ Di2 – 7.2kg
- エキスパート eTap – 7.7kg
S-WORKS AETHOSエアロオールラウンダーがレース界で大いに活躍しているこの時代にスペシャライズドが急遽発表したAETHOSはこの時代には非常に珍しいクラシカルなオールラウンダーというよう[…]
AethosとVengeの融合
すぐご理解いただけるでしょう。トップチューブの途中からダウンチューブのS-Worksロゴの上部まででラインを引きます。そのラインの広報を覗き込むとAethos(スペシャライズド史上最軽量ロードバイク)の面影が現れ、その前方にはVenge(スペシャライズドの伝説的エアロロードバイク)を思い出します。
各方面の最強は新型Tarmacに脈々と受け継がれ、完全なる融合を果たしました。
エアロロードという乗り物最高のエアロロードは、ライディングの平均速度をグッと高めます。巡航速度の維持はサイクリングの快感でもあり、最高の爽快感を提供してくれます。この巡航速度の向上には空力性能の向上が絶対条件[…]
レースバイクの「最高の切り札」
SL8:エアロ性能
スペシャライズドは空力最適化に関して新しい戦略を打ち出しました。「見た目が良いところだけでなく、重要なところにエアロを配置」という戦略。
サイクリストが速く走行すればするほど風の角度は鋭角になり、向かい風という形に近づきます。この斜め向かい風に対するアプローチを最適化することでレーサーのような時速50kmの速度域でも、アマチュアサイクリストの時速30kmの速度いきであっても肌で感じられるほど優れた空力性能に進化します。
これまではロードバイクブランド上、見た目も大いに重視しなければなりませんでした。これを脱却し性能に振り切ることにより速さへ全振りしたTarmacへと進化、見た目は作られた美しさではなく機能的な美しさへと昇華しています。
この意思は、新型Tarmacのヘッドチューブへ確実に反映されています。新しいプロファイルは幅がより狭く、より深くなりフォーク ブレードからわずかに突出。また、フォークブレード自体も Venge 同様、バイク前部の空気の流れをスムーズにすることを目的とし、より前方へ押し出されています。
ツール・ド・フランスの前にリリースされた、新型の一体型エアロコクピットRoval Rapide を装備し、最大で4 ワットのパワー削減が行われました。ハンドルバーとステムの組み合わせはの全部で 15 種類用意され、写真に写るテスト機には 38cm x 115mm のオプション (最も狭いハンドル幅➕選択可能な最長のステム長) が採用されています。
ダウンチューブ、シートチューブ、シートポストもすべてにおいて洗練され、その構造、形状はより繊細に鍛え上げられました。
新型Tarmacはフレーム形状がVengeのようにまさにエアロ形状といった幅広い形状ではないもかかわらず、Vengeよりも空力性能が優れた結果を出していると発表しています。
スペシャライズド社は、「深い翼形のダウンチューブとシートチューブは空力的に見えるが、エアロ効果と重量や快適性をトータルで考慮した場合最良の選択肢ではない。」と述べています。ここにもディテールではなく速さへのこだわりが反映されています。
さらにシートチューブにもこの思想のもと形状変更が行われ、Venge のシートポストよりも狭く、Tarmac SL7 のシートポストよりも前後巾が狭くなりました。その結果スペシャライズド史上最もエアロなシートポストであり、SL7 に搭載されているシートポストよりもさらに軽量に進化しました。
SL8:軽量化
バイクの後部のチューブ形状も、軽量化のため再設計、新型フレームセットの重量は、サイズ 56 で 685 グラムと非常に軽量で、SL7 と比較しても 115 グラムの軽量化を達成。
この結果はシートチューブの小型化、ボトムブラケット、チェーンステー、シートステー等の小型化など特にバイク後部の大幅なダイエットによってもたらされました。さらにBBにはプレスフィットではなくねじ切りタイプを採用、メンテナンス性も考慮されています。
SL8:剛性
もちろんこれほどのダイエットを行った場合剛性が心配されますがそこは心配無用。Aethos で使用されている FACT 12r カーボン レイアップを SL8 のフレームに適用、さらにフレームを補強しヘッド チューブとボトム ブラケットの剛性を向上させました。
その結果、重量剛性比はなんと 33% 向上、スポンサーとなっているチームのエーススプリンターであるソウダル・クイックステップのファビオ・ヤコブセンがゴール前でフルパワーでスプリントした際も最高のパフォーマンスを発揮します。
SL8:快適性
フレームの後部の形状がこれまで以上に簡素化されたことにより、快適性を示すコンプライアンスが 6% 改善されました。
快適性に関しTarmac SL8 には 32mm タイヤ用のクリアランスがあり、標準採用されているタイヤは26mm幅が標準装備されています。この幅のタイヤに関して言えば最近のトレンドよりも狭い形状のタイヤですので購入後の快適性のアップグレードは簡単に行えそうです。
SL8:ジオメトリ
ロードバイクのカスタムパーツの中でも人気が高いホイール。人力で走る自転車という乗り物で特に効果を感じやすいパーツでもあることも大きなポイントの一つです。ホイールにはいろんな種類があり 柔軟で足当たりのいいロングサイ[…]
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モデル 価格
S-WORKS TARMAC SL8 – SHIMANO DURA-ACE DI2
価格:1,793,000円(税込)
サイズ:44、49、52、54、56、58
カラー:2色展開
S-WORKS TARMAC SL8 – SRAM RED ETAP AXS
価格:1,738,000円(税込)
サイズ:44、49、52、54、56、58
カラー:2色展開
S-WORKS TARMAC SL8 FRAMESET
価格:737,000円(税込)
サイズ:44、49、52、54、56、58
カラー:5色展開(SATIN FOG TINT / GREEN GHOST PEARL / RED GHOST PEARL FADEはDi2モデルと同色)
S-WORKS TARMAC SL8 READY TO PAINT FRAMESET
価格:737,000円(税込)
TARMAC SL8 PRO – ULTEGRA DI2
価格:1,100,000円(税込)
サイズ:44、49、52、54、56、58(GLOSS PINE GREEN METALLIC / WHITEのみ)
カラー:2色展開
TARMAC SL8 PRO – SRAM FORCE ETAP AXS
価格:1,045,000円 (税込)
サイズ:44、49、52、54、56、58
カラー:1色展開
TARMAC SL8 EXPERT
価格:825,000円(税込)
サイズ:44、49、52、54、56、58
カラー:3色展開
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