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マチュー・ファンデルプールという男…サイクリストの純正血統

ロード世界選手権を制覇したマチュー・ファンデルプール。ここ数年で大きく知名度を上げた彼は知らない人の方が少ないでしょう。シクロクロスMTB出身で輝かしい実績がある彼ですが今回はロードでのアルカンシェルを記念して彼について詳しく見ていきたいと思います。

詳細

生年月日1995/01/19
出身地ベルギー カペレン
国籍オランダ
身長1.84m/6フィート0.5インチ
重さ75kg
所在地アントワープ
プロ選手登録2014年
チームアルペシン・ドゥクーニンク
バイクキャニオン エアロロード CFR
UCI合計勝利回数42
ステージレース優勝回数4
グランツールステージ優勝回数2
コーチクリストフ・デ・ケーゲル
ツイッター@mathieuvdpoel
インスタグラム@mathieuvanderpoel

今年で28歳になる彼の主だったキャリアは

  • ミラノ~サンレモ 優勝
  • パリ~ルーベ 優勝
  • ツール・ド・フランダース ステージ優勝
  • ツール・ド・フランス ステージ優勝
  • ジロ・デ・イタリア ステージ優勝

これらはロードバイクの戦績ですが彼の主戦場は数年前まではシクロクロスでした。シクロクロス界では世界チャンピオンに通算5回輝き、MTBの世界においても優秀な成績を上げています。

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All photo:https://www.matosvelo.fr

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サイクリング一家の血統

photo:pintarest

マチューは父親のアドリ・ファンデルプールと母親のコリンヌ・プリドールの末っ子としてベルギーで生まれました。彼の家系は父方も母方もプロのサイクリスト一家です。

父親 アドリ・ファンデルプール

photo:pintarest

彼の父親であるアドリもプロサイクリストで現役時代にはオランダチャンピオンに合計6回輝き、1996年にはシクロクロスで世界チャンピオンになっています。

この他、アムステル・ゴールドレース、ツアー・オブ・フランダース、クラシカ・デ・サン・セバスチャン、ツアー・オブ・フランドルで優勝経験のあるクラシックスペシャリストとして活躍、ロード世界選手権においてもグレッグ・レモンに次ぐ2位になったこともあるほどの実力者。

photo:corvos

非常に面影を感じる…というよりは酷似している…。さすが親子といったところです。

母親の祖父 レイモンド・プリドール

photo:pintarest

母親のコリンヌの祖父は、 1964年のブエルタ・ア・エスパーニャの優勝者でもあるフランスの自転車選手、レイモン・プリドール。ツール・ド・フランスでも準優勝3回、3位5回と8回も表彰台に登り、ワンデークラシックのフレーシュ・ワロンヌとミラノ~サンレモで優勝、彼もまた世界選手権でトップ3に入賞しています。

(c)Alpecin-Fenix

2021年のツール・ド・フランスでは数年前に亡くなったレイモン・プリドールを称え、マチューの在籍するアルペシン・フェニックスの選手らがその年のツールドフランスの最初のステージでメルシエ・BP・ハッチンソンチームカラーのジャージを纏ったことが記憶に新しいです。

photo:corvos

ジュニア時代

Autor: Profimedia.cz

マチューは2009〜10シーズンにジュニアデビューを果たし自転車レースの世界に入ります。そして彼が目覚ましい成績を収めたのは2012〜13シーズン。なんと同シーズンのレースにおいて世界タイトルを含む、出場した32レースすべてで優勝しました。

まさに向かう所敵無しの無双状態。

photo:© BELGA

幼少期のマチューを最もよく知っているのは彼のお兄さんであるデヴィット。彼もまた自転車レースで高い成績を収めていますがそれを大きく上回る自らの弟についてこの様なコメントを残しています。

「マチューはいろんなスキルを持っています。彼にとってはレースのすべてが大きな遊び場だったのではないでしょうか。周りがどんなに苦しい顔をしていても彼だけは楽しんでいる様に見え、いつもいつも私より速く駆け上がっていきました。まぁ今もなんだけどね。」

photo:pressbe
photo:pressbe

デヴィットと共にジュニア時代の自転車生活を過ごしたマチュー。最初に所属した自転車チームとしてBKCP-Powerplusに加入、その後兄と同じBeobank-Corendonに移籍します。ジュニア時代には世界ランキング1位にも輝いています。

 

Photo: Gregory van Gansen/PN/Cor Vos © 2022

ジュニア時代をレースと共に歩み、数々の輝かしい実績を積み上げたマチュー。17歳の頃兄のデヴィットと共にベルギーのアルペシン・フェニックスに加入します。彼はキャリアの初期に多くのシクロクロスレースやジュニアレースのタイトルを獲得し続けました。

サイクリングスタイル

photo:Alpecin-Fenix

マチューのスタイルはと聞かれるとパンチャーと答えます。

ゴール目前でピュアスプリンターと争えるだけのパワーとスピードを有し、さらに数キロ先から単独でもゴールを狙っていけるスタミナも併せ持っています。そしてなんといってもシクロクロスで培った極限のインターバル能力こそがマチューの真髄です。

photo:shimano

これまでのレースを見ている限り、序盤こそおとなしく、中盤から終盤にかけて度重なるアタックを仕掛け集団をふるいにかけます。絶妙なアタックの切れ目で周りの意表を突き、集団を崩壊させる一撃必殺の切れ味鋭い単独アタックを仕掛けます。この状態からさらにギアを上げて逃げ切るというベルギー人の大好きな圧倒的勝利スタイルが彼のサイクリングスタイル。

photo:Getty Images

ロードレースを行っている人であればわかると思うのですが数々のアタックからの逃げ切りというのは頭ひとつ抜きに出た能力(レース勘、身体能力)が必要です。この圧倒的なストロングスタイルが多くのファンを魅了し、レースを盛大に盛り上げています。

周回コース内に小高い丘のあるようなテクニカルなクリテリウム、一級ほどではないような山岳が連続する200キロクラスのコースなどが彼にとって最高に輝けるシチュエーションとなるはずです。

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photo:https://girodiruota.com

唯一の弱点を挙げるとすれば若干仕掛けるのが早いことでしょうかwwwこれは本人にも自覚がある様でたまに反省している姿を見かけますwww

グランツールに対する才能

Marco Alpozzi/LaPresse via AP

25年間にも及ぶジャーナリストおよびフィールドレポーター活動を通じ、サイクリングを取材してきたレナート・ショットはマチューが特別な存在であると語ります。

「彼の中にはグランツールライダーの素質があります。私のこれまでの経験上彼が将来ロードレースに特化すれば、GC (一般分類) の候補になることに私は確信を持っています。」

これを物語っているのは2021年のツール・ド・フランス。2日目にリードを奪いマイヨジョーヌを獲得すると翌週まで守り抜きました。

photo:https://www.stickybottle.com

「チームにとっても私にとっても素晴らしい一週間でした。ステージで2勝を上げることができただけでなく、マイヨジョーヌを6日間着続けることができた。これは私にとって初めてのグランツールだったがこのような結果が出せたことは誇りに思っています。」

マチューは語っています。

photo:Getty Images

この時のマチューは何もジャージを奪われたわけではなく、この後に控えるオリンピックに照準を合わせていたため途中で棄権し、ジャージを明け渡すことになりました。

photo:Getty Images

もしあの後もマチューはチーム一丸となってツールに参加していたとすれば結果は大きく変わっていたでしょう。

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マチューの休日

photo:https://www.nieuwsblad.be

マチューはまだ結婚していませんが、ロクサーヌ・ベルテルズというガールフレンドがいます。彼女はベルギーのアントワープを拠点とするファッションブロガーで現在30歳、マチューより2歳年上だそうです。

photo:https://www.nieuwsblad.be

なんと彼女のペットは日本の柴犬!愛犬の名前はまさかのローラ!という情報も…。

ローラというよりは確実に花子…。

永遠のライバル

Image credit: Getty Images

マチューには永遠のライバルが存在します。彼の名はワウト・ファンアールト。シクロクロスのジュニア時代に遡り、長年に渡り角を突き合わせてきた最強のライバルです。わずか4か月違いで生まれた2人は、過去10年間、シクロクロスとロードサイクリングの両方でキャリアを重ねてきました。

Image credit: Getty Images

これまでには2016年と2017年のシクロクロスでの衝突、2020年のゲント-ウェヴェルヘムでの路上での事故など、悪い点はあったものの、お互いを認め合い切磋琢磨する良好な関係です。

Image credit: Getty Images

ここ直近では2023年のシクロクロス世界選手権でファンアールトをスプリントで破り勝利した際に、マチューはこの勝利は非常に特別なものだと周囲に語っているほど彼らは頂上決戦において常に僅差の勝負をしています。

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良い時も悪い時も

photo:corvos

世界選手権制覇など最近の成功とは裏腹に、マチューにとって苦い思い出となったのは2021〜2022年のシーズンではないでしょうか。

2021年の東京2020オリンピックでマウンテンバイククロスカントリーレースに出場、優勝候補筆頭だったマチューでしたが思わぬトラブルが発生。レース前のトレーニングでは使用できていたドロップオフのスロープがレース本番では撤去されていたことで大きく転倒、腰を負傷してしまいました。

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photo:instagram

この時負傷した腰の怪我は次第に悪化、背中にも広がりました。これにより体調面のコンディション悪化がレースに大きな影響を及ぼし、シクロクロスシーズンのレースをほとんど欠場、なんとかコンディションを戻して手にした功績はフランダースでの優勝でした。

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photo:CorVos

功名が見え始めた矢先、またしても彼にはオーストラリアで開催されたロード世界選手権が最悪の形で立ちはだかることになってしまいました。

大会前にホテルで休んでいたところ子供二人組にいたずらされ起こされてしまいます。これに対し子供を注意したところ若干いざこざとなり子供が負傷、マチューは暴行の容疑で逮捕されてしまいます。

世界選手権大会に一睡もせずに参加することになてしまったマチューはレース開始わずか30kmで棄権する羽目に、問題となっていた暴行容疑に関しては控訴審で有罪判決は覆されたもののシーズンの大きな目標は逃してしまう形になってしまいました。

ついに掴んだロードのアルカンシェル

photo:Getty Images

ロードでの不調などを乗り越え、レース中には落車しながらもアドレナリン全開状態を維持し、ついに!ついに!掴んだ世界選手権タイトル!これでシクロクロス同様アルカンシェルを纏うことになります。これまでもずっと注目してきた選手だけに私もゴールのシーンでは感動しました。

photo:Getty Images

表彰台の構図もまた素敵なもの。マチューの横には左側に永遠のライバルワウトの姿、右側にはツール2連覇経験者のタディ・ポガチャルが…。現在のロードレースシーンを盛り上げる選手がきっちり揃っていました。

来年もまたマチューがアルカンシェルを着るのか…いや来年こそはワウトか…ツール奪還ついでにポガチャルがかっさらうか…。ロードレースが本当に面白い時代になってきました!

 

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