TOKYO2020 MTB 女子 クロスカントリー
7月27日に行われたMTB クロスカントリー女子は台風による影響と、先日のMTB男子のレース時にマチュー・ファンデルプール(オランダ)がドロップオフセクションで転倒した影響から急遽コースが変更されました。
優勝候補最有力選手はフランス代表ロアナ・ルコント選手。
彼女はなんと今シーズンの4つのワールドカップXCレースすべての優勝しています。
会場も大いに彼女に期待しましたが結果は違っていました。
オリンピック男子 クロスカントリー
TOKYO2020 オリンピック MTB(クロスカントリー男子) [caption id="attachment_14775" align="aligncenter" width="1024"] photo:Getty[…]
オリンピック男子 ロードレース ハイライト
[caption id="attachment_14721" align="aligncenter" width="1024"] https://ja.wikipedia.org[/caption]TOKYO 202[…]
難易度最高峰のレース!
レース序盤はライバルであるフェランプレヴォット(フランス)とネフ(スイス)が先頭で協調、難易度が急上昇した滑りやすいコースをすべてのライダーに対しナビゲートします。
オープニングラップの後半の上り坂のロックガーデンで、フェランプレヴォット(フランス)とネフ(スイス)は別のラインを取ります。この互いのラインがクロスしたその時、フェランプレヴォット(フランス)はバランスを崩し転倒してしまいます。
ファーストラップを終える頃、ネフ(スイス)はエビー・リチャーズ(イギリス)から19秒のリードを持っており、彼女の後ろでラコント(フランス)、フライ、インダーガンド(両名ともにスイス)が追いかけます。
ネフは順調にリードを築いていた頃、世界チャンピオンのフェラン・プレヴォットが2位を取り戻すも、ネフとは46秒というタイム差が生まれていました。
プレヴォットは3周目に入るとスイス人コンビのフライとインダーガンドにパスされます。
最終ラップ開始時に、ネフは完全にレースをコントロール、2位以下に対し1:26ものタイム差を確保。
タイム差はゴールまでにわずかに縮小しますが、1:11秒のタイム差をつけて金を獲得しました。
トレーニング中の大怪我により自転車を諦めそうになったことも…
ネフ(スイス)は、2019年後半ノースカロライナでのトレーニング中に激しく落車、脾臓の破裂、肺の損傷、肋骨の骨折という重傷を負いました。
彼女は二度とレースをしないかもしれないとさえ思っていたそうです。
彼女は今回のレースを終えてこのように語ってくれました。
「天候の影響も重なりコースの難易度が高くマウンテンバイクの乗りこなせる選手こそがこのレースの勝者であり、立派なチャンピオンになるだろうと誰かが私に言いました。このような状況の中、このトラックで優勝できてとても嬉しいです。」
スイスが表彰台を独占!頂点には女王が再び君臨!
オリンピックの表彰台を同国の選手が埋め尽くすことは極めて稀であり、スイスは大きな偉業を達成しました。
前日に行われた男子MTBでもマティアス・フルキガーが銀メダルを獲得していることから、マウンテンバイク種目で贈られるメダル合計6個のうち4個はスイスが獲得したことになります。
悪天候により大幅に難易度をましたコースは選手達を曇らせましたが、大怪我から舞い戻った女王だけは輝いたに違いありません。
# | ライダー名(国)チーム | 結果 |
---|---|---|
1 | ヨランダ・ネフ(スイス) | 1:15:46 |
2 | シーナ・フライ(スイス) | 0:01:11 |
3 | リンダ・インデルガンド(スイス) | 0:01:19 |
4 | カタブランカヴァス(ブルガリア) | 0:02:09 |
5 | アンネ・テルプストラ(オランダ) | 0:02:35 |
6 | ロアナ・ルコント(フランス) | 0:02:57 |
7 | エビー・リチャーズ(イギリス) | 0:03:23 |
8 | ヤナ・ベロモイナ(ウクライナ) | 0:03:54 |
9 | ヘイリー・バッテン(アメリカ) | 0:04:27 |
10 | ポーリーヌフェランプレヴォット(フランス) | 0:04:32 |