みなさんは台湾KOMチャレンジという自転車イベントをご存知でしょうか?
このイベントは世界10大ヒルクライムレースのひとつに数えられるヒルクライムイベント!
毎年世界屈指のクライマーが参加し優劣を争います。参加者の中にはプロロードレーサーはもちろん、UCIワールドツアーチームの選手の参加も見られます。
なんと今年はサイモン・イェーツ(チーム ジェイコ・アルウラー)が参加し大いに盛り上がりました。
台湾KOMチャレンジプロフィールからもわかるように、最後の「パラダイスロード」(大雄嶺から武陵までのラスト10キロ、最大勾配27%!)に入ると、KOMを巡る本当の戦いが始まります!
台湾KOMチャレンジの概要
標高3275m、最大27%の劇坂を上る世界10大ヒルクライムレースのひとつで、季節としては秋の風物詩。
このイベントはレース形式で開催され、上位入賞者には賞金も配布される熱いイベント!
海抜0mの花蓮からスタートし、太魯閣渓谷を通過、最終的には標高3275mの合歓山・武嶺まで全長105㎞のヒルクライムコースを一気に駆け上がる世界でも有名な過酷なレイアウトとなっています。
平均勾配こそ3.5%となんとも無いように感じるものの、コース内の最大斜度27.3%はなんと終盤も終盤の残り10km以降で登場するということもあり、平均勾配では推し量ることのできないイベントとなっています。
今大会は世界中の37カ国もの国からエントリーがあり、総勢442人の外国人ライダー、さらに本国台湾を代表する有力選手も含んだ354人の台湾人サイクリストが合わさり、最終的には合計776人のサイクリストがエントリーしました。
台湾KOMチャレンジの魅力
何と言っても全長105kmものコースを海抜0mからスタートし台湾最高峰の武陵山の頂上、標高3,275mまで一気に駆け上がる難関コースを制覇する達成感に尽きるでしょう!
過酷なルートにはそびえ立つ大理石の崖、深い峡谷、透き通った川、雰囲気のある雲、そして緑豊かな森林が広がり、辛くとも景色を楽しみながら登る価値があります。
また毎年世界屈指のクライマーが参加し優劣を争い、参加者の中にはプロロードレーサーはもちろん、UCIワールドツアーチームの選手の参加も見られます。
なんと今年はサイモン・イェーツ(チーム ジェイコ・アルウラー)が参加し、これまでにはカデル・エヴァンス、ヴィンチェンツォ・ニーバリ、マリアンヌ・ヴォス、エマ・プーリーなど有名なサイクリストが参加しています。
台湾 KOM チャレンジにはどれくらいの時間と体力が必要か?
16 歳以上であれば誰でも台湾 KOM チャレンジ イベントに参加できる懐の広さとは裏腹にそんなに甘く無いのが台湾KOMチャレンジ。
イベント自体に制限時間が設定され、その時間は6.5 時間。速度に換算すると約平均16km/h程度となっています。
その速度は早く無いように感じるかもしれませんが全長105kmというコースからくる疲労の蓄積、後半に最後の「パラダイスロード」(大雄嶺から武陵までのラスト10キロ、最大勾配27%!)が待ち構えているなど並の体力では完走は難しいでしょう。
普段からサイクリングに勤しみ、ヒルクライム経験をしっかりと有していることが望まれます。
もちろんタイムを狙う猛者も多く参加していますので参考までにですが、中には3時間強で登る参加者もいるようで、コースレコードは2023年男子総合にてベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島、オーストラリア)が3時間16分09秒65秒のタイム優勝、、ヴィンチェンツォ・ニーバリがもつコースレコードを更新しました。
補給のヒント
主催者よりの以下のポイントにてエイドが設置され、水、補給食などの補給を受けることができます。
フィードゾーン | 西宝 | 新白陽 | ビル神木 | 関源 | 大裕嶺 | 武陵 |
距離/km | 46.1km | 64.8km | 79.4km | 90.7km | 94.9km | 105km |
標高/m | 915m | 1644m | 2150m | 2374m | 2565m | 3275m |
エイドこそ設定されてはいますが開催地の花蓮ではジェルやその他の自転車用栄養補給品を購入することが難しいため、あらかじめ自分で用意しておくことが必要です。
装備のヒント
開催地は最初こそ海抜0mですが最終的には高山、気温は低く、山岳地帯であることから天候が変わりやすい土地です。
気温で言うと10月の平均気温は、ビーチ沿いの花蓮では約 20 ~ 25 ℃程ありますが、武陵では 0 ~ 5 ℃まで下がります。
このようなことからイベントにはウィンドブレーカーなどの暖かく防水性のあるコンパクトなジャケットを用意しておくことがオススメです。
機材に関してはクライミング用の軽量なホイールが非常に有効であることは間違いありません。
またギア比についてもこのイベントように設定してもいいくらいで、余程足に自信がある場合を除けばフロント50-34コンパクトクランクとリアカセット11-32の組み合わせで挑戦することをお勧めします。
なんせ最終盤で訪れる最大勾配は27%もあるのですから!
またコース上にはトンネルが存在し、自転車用ライトの使用が義務付けられ、無数に存在するトンネルは短いもの (わずか 5 メートル程度) もあれば、1 キロを超えるものもあります。
魅力が詰まった台湾KOMチャレンジ!
もちろん簡単なイベントではありません。世界でも指折りの過酷なチャレンジですがそれ相応の魅力が詰まったイベントです!
ヒルクライムの魅力を感じているのであれば日頃からクライミングの練習をして、さらに身近なヒルクライムイベントに参加して経験を積み、大きな目標として台湾KOMチャレンジを掲げてみてはいかがでしょうか?
photo:2023臺灣KOM_中華民國自行車騎士協會
photo:https://epicroadrides.com
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