タディ・ポガチャルという男。
ここ数年で大きな注目を浴びているタディ・ポガチャル。
だそうです。
なんとも言えないセンスでつけられた通り名…少しばかり気の毒な気さえします…
一躍有名になったのはなんと言っても昨年度ツールドフランス 2020の覇者であり名誉ある「マイヨジョーヌ」を勝ち取ったことでしょう。
世界ランキングトップのプリモシュ・ログリッチとの激闘を繰り広げ熱いバトルの末に勝者となりました。
リアルタイムでその瞬間を見ていた我が家では私よりもロードレースファンでありプリモシュ・ログリッチの大ファンである嫁ちゃんは複雑な心境でした。
レース後もこんなはずはないと思ったそうですし、ログリッチのチームメイトであるワウト・ファンアールトやトム・ドュムランらからもこの結果はおかしいなどにわかには信じられないような声も上がっていました。
それくらいみんなの常識を超えた走りでした。
タディ・ポガチャルという男に非常に興味が湧いた嫁ちゃんはこの記事を書くことを私に指示しました笑
昨年は若干の疑いすら持ってしまっていたわけですが今回この記事の執筆とともに完全脱帽!
ツール・ド・フランス2021 チーム、選手紹介[sitecard subtitle=関連記事 url=https://acti-folio.com/%e5%85%a8%e9%81%b8%e6%89%8b%e3%81%aesns%e6%8[…]
タディ・ポガチャル
- 名前 タディ・ポガチャル(Tadej Pogačar)
- 生年月日 1998年9月21日(22歳:2021年現在)
- 出身地 スロベニア
- 身長 176cm
- 体重 66kg
- 所属チーム UAE チームエミレーツ
- 脚質 オールラウンダー
年齢はまだまだ幼さも感じる22歳。
体つきは特別大柄でもなく普通とも言えそうな体格です。
この情報だけ見るととても速そうには見えません。
では次に戦績をご紹介していきましょう。
戦績
- ツール・ド・ラブニール 総合優勝
- ジャパンカップ クリテリウム スプリント賞
- ヴォルタ・アン・アルガルヴェ 総合優勝、 ヤングライダー賞
- イツリア・バスク・カントリー ヤングライダー賞
- ツアー・オブ・カリフォルニア 総合優勝、 ヤングライダー賞
- スロベニア選手権 個人タイムトライアル 優勝
- ツアー・オブ・スロベニア ヤングライダー賞
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 総合3位、 ヤングライダー賞
- ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ 総合優勝、 ヤングライダー賞
- UAEツアー 総合2位 ヤングライダー賞
- スロベニア選手権 個人タイムトライアル 優勝
- ツール・ド・フランス 総合優勝
- UAEツアー 総合優勝、 ヤングライダー賞
- 区間1勝(第3ステージ)
- ティレーノ〜アドリアティコ 総合優勝、 山岳賞、ヤングライダー賞
- 区間1勝(第4ステージ)
- イツリア・バスク・カントリー 区間優勝(第3ステージ)
- リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ 優勝
- ツアー・オブ・スロベニア 総合優勝、 山岳賞(第2ステージ優勝)
https://sk.wikipedia.org
なんとなんと
- ツアー総合優勝=8回
- TT(タイムトライアル)優勝=2回
だそうです…。
この凄さやばいですよね…まだ22歳でですよ?
何がすごいかって優勝回数もそうですが、この年齢でチームのエースに抜擢されきっちりと結果を出していけるところが普通では考えられないところだと私は感じてしまいます。
ポガチャルの強さ
ポガチャルの凄さはついつい戦歴から優勝回数に目が行っちゃいますが
- メンタル(プレッシャーに異常に強いまたはプレッシャーという概念がない)
- 回復力(尋常ではない回復力でコンディションを維持)
- 体の使い方(見るからに筋肉隆々とは言えず確実に体幹の使い方がずば抜けているはず)
- ずる賢さ(ON/OFFのスイッチの切り替えを非常に巧みに使っており頑張る必要のあるポイント以外は手抜きができる)
- 勝負勘(最小限の犠牲で勝利を手にする瞬間を感じ取る能力)
- 人外なVO2MAX(これは予測ですが90前後はありそう)
ではないかと思います。
このうち③⑥はツールに出ている選手であれば持っているかもしれませんが、①②④⑤は天性の才能としか言えず、この項目を持ち合わせているということがポガチャルの強さと言えるのではないでしょうか。
ワンデーレースとは違った長く険しいグランツールを勝ち抜くための才能でしょう。
さてここまでポガチャルの凄さを見てきましたがどんな生き方をすればこうなれるのでしょうか?
気になります!
これからはポガチャルのこれまでをちょっとだけ覗いてみましょう!
ポガチャルのこれまで
ポガチャルはスロベニアのコメンダの近くにあるクラネックという村で父親の 、母親の の間に生まれ、六人の家族で生活していました。
ポガチャルの両親はとっても仲良しで、羨ましいほど仲睦まじいです。
母親である はとっても優しそうな女性でタディにそっくりですね!
彼女は今でもついつい息子が頑張り過ぎてないか心配しているそうです。
優しい両親の支えも彼の強さです。
そんな優しい両親と家族の元で育った彼はは小学生になった頃初めてスポーツを経験します。
それは今大活躍している自転車ではなくサッカーだったそうです。
しかしサッカーを続けることはぜず、ポガチャルが9歳のころリュブリャナのサイクリング協会のコーチが新しいメンバーを探していたことからサッカーから自転車を選択します。
https://www.komenda.si/
この頃も今と全く変わらないポガチャル。
今現在童顔と言われても仕方ないほど変わりませんね。
地元リュブリャナのサイクリングチームに参加した彼は初めてロードバイクのレースも経験します。
初めて参加したロードバイクレースには兄弟である兄のティルンと一緒に出場し、カテゴリーの関係上周りは自分より3歳以上年上の選手の中でレースし全体の23位でゴールします。
その後もサイクリングを続けたポガチャルが初めて勝利したのはヒルクライムレースだったそうです。
この頃からヒルクライムには抜群の適性を発揮しています。
小学校卒業後はリュブリャナにある中学校に進み機械工学を学びます。
しかし中学校を卒業後は機械工学ではなく自転車の経験を生かし、スポーツマネージメント学科のある学校へと進学しました。
自転車はロードバイクだけではなく、シクロクロスやマウンテンバイクも挑戦し総合的な技術を手に入れていきます。
シクロクロス中のポガチャル | MTBでトリックも決めれるそうです! |
https://www.instagram.com/tadejpogacar/
最近の強い選手はオフロード出身者が多く、知りうる限りでも
- ピーター・サガン(ボーラ)
- エガン・ベルナル(イネオス)
- マチュー・ファンデルプール(アルペシン)
- ワウト・ファンアールト(ユンボ)
- ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニック)
という錚々たる顔ぶれ…。
オフロード出身は強いというのは間違いないと言えるでしょう!
こんにちわ。CALLです。 CALLファンデルポールかっこいい… 嫁ちゃんここのところ大活躍してるよね! CALLうん!でもアラフィリッ[…]
幼い頃のポガチャルのTTポジション | ぶっちぎりのTTを見せる現在のポジション |
https://www.instagram.com/tadejpogacar/
これはとっても興味深い写真でタイムトライアルの時のものです。
ポジション出しが難しいタイムトライアルですがこの頃から現在の爆速のポジションで走っていたことがわかります。
スポーツマネージメントを勉強する傍らしっかりとサイクリングのレース活動も行っていたポガチャル。
メキメキと実力を伸ばし、ついにスロベニアの全国選手権でジュニア部門で優勝し、サイクリング界で注目を浴び始めます。
地元のプロチーム入りも果たし本格的に自転車選手として歩み始めます。
この頃現在の超有名選手であるログリッチと同じチームで走ったりもしていたそうです。
世界最高の選手とともに切磋琢磨したポガチャルはこの後次々にレースでの勝利を重ねていくことに成功します。
そしてついにワールドチームの目に留まることになります。
UAE チームエミレーツ
このチームとともに彼の伝説は世界でも稀に見るものへとさらなる加速を見せます。
そうです。
私たちはリアルタイムでサイクリング世界のこれまでの常識をぶっ潰す伝説を目にしているのです。
記事追加
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