マチュー・ファンデルプール選手(アルぺシンフェニックス)
ツールドフランスでマイヨジョーヌを着用し、ステージ優勝をも獲得。
昨シーズンからロードバイク界の話題の中心にいる事の多いマチュー・ファンデルプール選手(以下マチュー)。
私自身もマチュー選手の大ファンであり、MTBの頃(現在も活動中)からずっと応援しております。
その人間離れした強さから無双状態にも見えるマチューが今深刻な状態にあるそうです。
天才を悩ませる腰痛
天才マチューを悩ませている要因は
腰痛
皆さんも経験があるのではないでしょうか。
私も例に漏れず腰痛持ちであり、ぎっくり腰に至っては頻発させることも可能、慢性的な腰痛も逃さずきっちりと所持しています。
腰痛の厄介なところはなんといっても神経に響く痛みと完全に痛みが消えるまでのぎこちなさと治療期間の長さではないでしょうか。
完全に痛みが消えれば忘れてしまうことなのですが、ふとした瞬間頭によぎろうものなら地獄の痛みが再発するのではないかと怯える日々に突入してしまいます。
こうなってしまえば無意識に腰をかばってしまいペダリングは乱れ、普段は疲労しないような筋肉が異常に疲労するなど様々な弊害が起きてしまいます。
サンデーサイクリストの私ですらこのような状況になってしまう腰痛。
過酷なレースを数多くこなすプロ選手が腰痛になった時の辛さや心労は我々が計り知れるものではないでしょう。
進まない症状改善にさらなる追い討ちも…
マチューは今年の5月ごろに開催されたUCIマウンテンバイクワールドカップ(アルプシュタット)に出場したあたりから腰に痛みを覚えました。
それ以来腰痛は良くなるどころか徐々に悪化し、イタリアのリヴィーニョでのトレーニングキャンプも早々に切り上げることになりました。
その活躍ぶりからは想像もつきませんがツールドフランス期間中も腰痛に悩まされていたとのことで、一週目でリタイアして東京オリンピックに向け早めに調整に入った背景にはこの腰痛も関係していたのかもしれません。
Oh no 😬🤕#Tokyo2020 | #7Olympics pic.twitter.com/LusCz2kE1f
— 7Olympics (@7olympics) July 26, 2021
慎重に調整を行い金メダル候補筆頭として挑んだ東京オリンピックではまさかの序盤での大転倒。
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コース上のドロップセクションで実際には存在しないスロープがあるものと勘違いして侵入したことから派手に前転してしまい、背中から腰にかけてを強打。
腰痛は悪化し、痛みはさらに激しいものになってしまいます。
重点的なマッサージや、チーム一丸となっていじくり回したクリートをはじめとするポジションの調整なども効果がでず、一向に症状は改善していません。
ここ最近では以前にも増して腰痛がひどいため鎮痛剤を頻繁に注射しているそうです。
TOKYO2020 オリンピック MTB(クロスカントリー男子) [caption id="attachment_14775" align="aligncenter" width="1024"] photo:Getty[…]
2021年残りシーズンの行方
アルぺシン・フェニックスはマチューの腰痛が改善しないことから大事をとり、UCIマウンテンバイク世界選手権を欠場すると発表しました。
残りシーズンの計画としては、
- UCIロード世界選手権
- UCIロードワールドチャンピオンシップ
- パリ〜ルーベ
に焦点を合わせて調整を行い、ベネルクスツアーより活動再開を目指しています。
「状況は改善しているものの、ヴァルディソーレでのUCIマウンテンバイク世界選手権でのベストコンディションには到底早い。マチューがディフェンディングチャンピオンであるベネルクスツアーを通じて、パリ〜ルーベを含む次の段階でのゴールに備えることが重要であり今の彼にとっての最短です。」
このまま腰痛が改善せずレースに出場できなくなれば、UCIポイントの都合上来シーズンのレースへの参加に影響が出てしまうマチュー。
しかし!
大怪我で昏睡状態にまで陥ったクイックステップのヤコブセン選手は長い長い我慢の時を経て、現在ブエルタで完全復活と言っていいほど活躍しています。