2026年最新!世界最速エアロロード徹底比較!

本記事の目的
ロードバイクの世界では、
- 「エアロだから速い」
- 「このメーカーが世界最速」
- 「このフレームは○%空力性能が向上した」
といった説明をよく目にします。
しかし、実際にどれだけ速いのか。
そして、
「1台のロードバイクを変えることで、何ワットの差が生まれるのか?」
という疑問については、カタログスペックだけでは判断できません。
そこでこの記事では、2025~2026年に海外の専門機関が実施した風洞実験・空力試験の実測データを中心に、最新のエアロロードを比較します。
特に重視するのは、
- 45km/hで必要となる空力出力
- 風洞試験での実測ワット
- ベース車両からの削減ワット
- フレームだけではなく「ライダー+バイク」での性能
- ホイール・タイヤ・コンポーネントによる差
- 車重
- 快適性
- 剛性
- 実走での使いやすさ
です。
単純に「空力性能だけ」を競うのではなく、
「速さを構成するシステム全体」
として評価します。
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現在のエアロロードの力

2026年現在、エアロロードの空力性能はすでに極限に近づいています。
TOURの2026年風洞試験では、45km/hを維持するための空力出力が、
195~204W程度
にまで到達しています。
一方、CyclingnewsがSilverstone Sports Engineering Hubで行った試験では、2015年式Trek Émonda ALRをベースラインとして、現代のエアロロードがライダー込みで約15~28W程度の空力的アドバンテージを示しました。最速クラスでは約27.6Wの削減が確認されています。
ここで重要なのは、
「フレーム単体で最速」=「実際に乗って最速」ではない
ということです。
ライダーが乗ると、フレームそのものよりもライダーの身体、ポジション、ホイール、タイヤ、ハンドルなどの影響が非常に大きくなります。
したがって本記事では、
フレーム性能
↓
完成車性能
↓
ライダー込みのシステム性能
という3段階で考えます。
評価方法
各車種について、以下の項目を★5段階で評価します。
評価項目 | 意味 |
★★★★★ 空力 | 風洞実測値を中心に評価 |
★★★★★ 軽量性 | 完成車重量・構成を評価 |
★★★★★ 剛性 | 加速・スプリント・高速走行 |
★★★★★ 快適性 | 振動吸収・長距離適性 |
★★★★★ 実用性 | ギア構成・タイヤ・整備性など |
★★★★★ 総合速度 | 空力+重量+実走性能 |
※★評価はメーカー公称値だけではなく、風洞試験結果と各媒体の試験内容を踏まえた比較評価です。
ロードバイクのフレーム剛性って、本当に不思議で奥深いテーマですよね。この永遠の課題とも言える難題を明確に答えることのできる人は少ないのではないでしょうか。ロードバイク史の中でも剛性至上主義の時代があり、その当時はいかにフレー[…]
2026年版・エアロロード総合ランキング
順位 | 車種 | 45km/h必要出力 | 特徴 |
🥇1 | Storck Aerfast.5 Pro | 195W | 究極のエアロ |
🥈2 | Stromm RAKTT | 196W | 超軽量・超空力 |
🥉3 | MERIDA Reacto One | 197W | 空力+実走性能 |
4 | Simplon Pride 2 | 199W | 長寿命の超空力設計 |
5 | Van Rysel RCR-F | 200W | 高性能+比較的現実的 |
6 | Storck Aerfast.4 Pro | 201W | 前世代ながら高速 |
7 | Factor ONE | 202W | セッティング次第で196.8W |
8 | Ridley Noah Fast | 202W | 高速域特化 |
9 | Scott Foil RC | 203W | 空力+快適性 |
10 | Canyon Aeroad CFR | 204W | 総合バランス |
11 | Cervélo S5 | 204W | 実走・ライダー込みで非常に強い |
12 | Colnago Y1RS | 204W | ポテンシャルが高い |
※この順位はTOURの2026年測定値を「45km/h必要出力が低い順」に並べたものです。
🥇 1位 Storck Aerfast.5 Pro

基本スペック
- モデル:Aerfast.5 Pro
- 発表:2024年モデル
- コンポ:SRAM Red AXS 1×12
- ホイール:DT Swiss ARC 1100 Dicut 52
- タイヤ:Continental Aero 111 / GP5000 S TR
- 重量:約6.9kg
- 45km/h必要出力:195W
TOURの2026年試験では195Wを記録。2026年時点で公表されたTOURの最高クラスの実測値です。
性能
従来仕様では203Wから、専用ホイール+細幅タイヤ+1×12+新型ハンドルによって、195Wまで低下。つまりセッティング変更だけで約8Wの差が生まれています。
★評価
項目 | 評価 |
空力 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★★ |
剛性 | ★★★★☆ |
快適性 | ★★☆☆☆ |
実用性 | ★★★☆☆ |
総合速度 | ★★★★★ |

コメント
完全に「速さ」を優先したマシン。6.9kgという重量と195Wという空力性能を両立しており、非常に強力です。一方で、1×12によるギアレンジの制限と非常に高い剛性感があり、ヒルクライムやロングライドでは好みが分かれます。「最高速度を追求するためのロードバイク」という性格が非常に明確です。
引用:https://velomotion.cloud
🥈 2位 Stromm RAKTT

基本スペック
- メーカー:Stromm
- モデル:RAKTT
- コンポ:SRAM Red AXS 1×12
- ホイール:Zipp 454 NSW
- タイヤ:Continental Aero 111 / GP5000
- 45km/h必要出力:196W
- 別ホイール仕様:194.9W
TOURの試験では一時196Wを記録し、その後ホイールとタイヤを変更すると194.9Wまで低下しました。

★評価
項目 | 評価 |
空力 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★★ |
剛性 | ★★★☆☆ |
快適性 | ★★★☆☆ |
実用性 | ★★★☆☆ |
総合速度 | ★★★★★ |

コメント
非常に細いチューブと、1×ドライブトレイン、深いホイール、狭いハンドルを組み合わせた「空力特化型」。一方でTOURは、フレーム剛性が平均以下で、集団内での細かな操作よりも単独高速走行向きと評価しています。つまり、TT的な高速巡航には極めて強いが、万能型ではないという位置付けです。
引用:https://www.bike-magazin.de
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🥉 3位 MERIDA Reacto One

基本スペック
- モデル:Reacto One
- 世代:第5世代
- コンポ:Shimano Dura-Ace / Classified 2×12
- ホイール:DT Swiss ARC 1100
- タイヤ:Continental Aero 111 / GP5000
- 45km/h必要出力:197W
旧Reactoの208Wから197Wへ改善されています。つまり、約11Wの改善です。
![]() | ![]() |
★評価
項目 | 評価 |
空力 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★☆ |
剛性 | ★★★★☆ |
快適性 | ★★★★☆ |
実用性 | ★★★★★ |
総合速度 | ★★★★★ |

コメント
ここが非常に重要です。StorckやStrommのような「極限空力」だけではなく、空力・重量・乗り心地・登坂・下りをまとめて成立させています。TOURも、Reacto Oneについて高速走行だけでなく、石畳や登り・下りを含めた総合性能を高く評価しています。「実際に1台だけ所有するなら」という観点では、非常に完成度の高い方向性です。
引用:https://www.bike-magazin.de
4位 Simplon Pride 2

スペック
- モデル:Pride 2 Dura-Ace
- コンポ:Shimano Dura-Ace 2×12
- ホイール:DT Swiss ARC 1100 Dicut 62
- タイヤ:Schwalbe Pro One 25mm
- 45km/h必要出力:199W
2021年登場のモデルでありながら、現在も199W。約4年間、空力性能のトップクラスに残り続けています。
★評価
項目 | 評価 |
空力 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★☆ |
剛性 | ★★★★☆ |
快適性 | ★★★☆☆ |
実用性 | ★★★★☆ |
総合速度 | ★★★★☆ |

コメント
このバイクの面白さは、「最新だから速い」のではないという点。UCI規則変更を利用してフレーム形状を極限まで空力化した設計で、現在でも199W。設計思想そのものが非常に優秀だったことが分かります。
引用:https://www.simplon.com
5位 Van Rysel RCR-F

スペック
- モデル:RCR-F Pro CF Dura-Ace
- コンポ:Shimano Dura-Ace 2×12
- ホイール:Swiss Side Hadron² Ultimate 625
- タイヤ:Continental Aero 111 / GP5000
- 45km/h必要出力:200W

★評価
項目 | 評価 |
空力 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★☆☆ |
剛性 | ★★★★☆ |
快適性 | ★★☆☆☆ |
実用性 | ★★★★☆ |
総合速度 | ★★★★☆ |

コメント
Decathlon系ブランドのVan Ryselが本気で作った競技用エアロロード。Swiss Sideと組み合わせた空力開発が特徴です。一方で、TOURは比較的高い重量と硬い乗り味をトレードオフとして挙げています。
引用:https://www.vanrysel.com
6位 Storck Aerfast.4 Pro

スペック
- コンポ:SRAM Red AXS 1×12
- ホイール:DT Swiss ARC 1100 Dicut 62
- タイヤ:Continental GP5000 S TR 25mm
- 45km/h必要出力:201W
★評価
項目 | 評価 |
空力 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★☆☆ |
剛性 | ★★★★☆ |
快適性 | ★★☆☆☆ |
実用性 | ★★★☆☆ |
総合速度 | ★★★★☆ |

コメント
旧世代ながら201W。さらに1×仕様やエアロチェーンリングを利用することで空力を追求しています。ただし通常のUltegra 2×12仕様でも204Wだったため、コンポーネントだけでも数Wの差が出ることが分かります。
引用:https://bikerumor.com
一目でわかる!2025年ワールドツアーチームの使用機材!TeamBikesGroupsetWheelsClothingSaddlesFinishing KitComputers[…]
7位 Factor ONE

スペック
- コンポ:Shimano Dura-Ace 2×12
- ホイール:Black Inc Sixty Two
- タイヤ:Continental GP5000TT TR 28mm
- TOUR測定:202W
しかし、セッティング変更では、
- DT Swiss ARC 1100 65
- Continental Aero 111 26mm
で、198.2Wさらにフロントディレーラーを外した1×仕様では、196.8Wまで低下しました。

★評価
項目 | 評価 |
空力 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★☆ |
剛性 | ★★★★★ |
快適性 | ★★★☆☆ |
実用性 | ★★★★☆ |
総合速度 | ★★★★★ |

コメント
Factor ONEは、「フレーム性能」より「システム構成」の重要性を非常に分かりやすく示すモデルです。標準仕様では202W。ところが、ホイール+タイヤ変更 → 198.2Wさらに1×化すると、196.8Wまで改善。つまり、同じフレームでも約5W変わるわけです。
引用:https://www.trisports.jp
8位 Ridley Noah Fast

スペック
- モデル:Noah Fast 3.0
- コンポ:SRAM Force XPLR 1×13
- ホイール:DT Swiss ARC 1400 65mm
- タイヤ:Continental Aero 111 29mm
- 45km/h必要出力:202W

★評価
項目 | 評価 |
空力 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★☆ |
剛性 | ★★★★☆ |
快適性 | ★★★☆☆ |
実用性 | ★★★★☆ |
総合速度 | ★★★★☆ |

コメント
Ridley自身が風洞を開発に利用していることもあり、非常に空力に振ったモデル。65mmホイール+Aero 111+1×13という、かなり攻めた仕様で202Wを記録しています。
引用:https://www.mizutanibike.co.jp
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9位 Scott Foil RC

スペック
- モデル:Foil RC Ultimate
- コンポ:SRAM Red AXS 2×12
- ホイール:Syncros Capital SL Aero 60
- タイヤ:Schwalbe Pro One Aero TLE 28mm
- 45km/h必要出力:203W

★評価
項目 | 評価 |
空力 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★☆ |
剛性 | ★★★★☆ |
快適性 | ★★★★★ |
実用性 | ★★★★☆ |
総合速度 | ★★★★★ |

コメント
Foilの最大の特徴は、「エアロなのに快適」という点。TOURもシートステーの設計によって、多くのエアロロードより優れた振動吸収性を評価しています。空力だけなら上位にさらに速いモデルがありますが、実走性能とのバランスでは非常に強いモデルです。
引用:https://www.scott-japan.com
10位 Canyon Aeroad CFR

スペック
- コンポ:Shimano Dura-Ace 2×12
- ホイール:DT Swiss ARC 1100 50mm
- タイヤ:Continental GP5000 S TR 25/28mm
- 45km/h必要出力:204W

★評価
項目 | 評価 |
空力 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★★ |
剛性 | ★★★★☆ |
快適性 | ★★★★☆ |
実用性 | ★★★★★ |
総合速度 | ★★★★★ |

コメント
204Wという数字だけを見るとトップとの差はあります。しかしTOURはAeroadについて、軽量、空力、快適性、実用性のバランスが非常に優れていると評価しています。さらに1×化やエアロタイヤなどを使えば、さらに空力性能を高められる余地があります。
引用:https://www.canyon.com
11位 Cervélo S5

スペック
- コンポ:Shimano Dura-Ace 2×12
- ホイール:Reserve 57/64
- タイヤ:Vittoria Corsa Pro TLR 29mm
- TOUR測定:204W

★評価
項目 | 評価 |
空力 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★☆☆ |
剛性 | ★★★★★ |
快適性 | ★★☆☆☆ |
実用性 | ★★★★☆ |
総合速度 | ★★★★★ |

コメント
ここで重要なのが、試験方法によって評価が変わるということです。CyclingnewsのSilverstone試験では、ライダー込みでS5が273.12Wとなり、2015年Trek Émonda ALRより27.57W少ないという結果になりました。さらに同試験ではFactorのプロトタイプとの差がわずか0.05W。つまり、「TOURでは204W」と「Cyclingnewsでは273.12W」という数字が出ますが、これは試験条件が違うため直接比較してはいけません。S5は現代エアロロードを代表する基準車の一つです。
引用:https://www.cyclowired.jp
12位 Colnago Y1RS

スペック
- コンポ:SRAM Red AXS 2×12
- ホイール:Vision SC 45
- タイヤ:Pirelli P Zero Race TLR
- 45km/h必要出力:204W

★評価
項目 | 評価 |
空力 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★☆☆ |
剛性 | ★★★★★ |
快適性 | ★★★☆☆ |
実用性 | ★★★★☆ |
総合速度 | ★★★★★ |

コメント
Colnago Y1RSは、現在のプロレースで使用される超エアロ系ロードの代表格。TOURでは204Wでしたが、ホイールとフロントタイヤを変更すると、200Wをわずかに下回るところまで改善しています。つまりY1RSも、完成車のスペックそのものより、最終的なシステム構成が重要ということが分かります。
引用:https://www.colnago.com
一人のサイクリストと、その“心の延長” 「自転車は、私の身体の一部です。ペダルを踏むたびに、バイクが私の思いに応えてくれる――それが、Colnagoとの出会いでした。」― タデイ・ポガチャルタデイ・ポガチャ[…]
結論

2026年の風洞データを見ると、エアロロードはすでに、
「どれが速いか」
という段階から、
「どの条件なら何W速いか」
という段階に入っています。
TOURの2026年データでは、
195W
という非常に低い数値が登場しています。
一方、Cyclingnewsでは最新のFactorやCervélo S5が、旧型のÉmonda ALRに対してライダー込みで約27Wの空力差を示しました。
つまり現在のエアロロード選びでは、
「最も空力性能が高いフレームを選ぶ」
だけでは不十分です。
重要なのは、フレーム+ホイール+タイヤ+ハンドル+ポジションを含めた「システム」として何Wになるかです。
そして、その差が数Wになってくると、軽量性、快適性、剛性、ギアレンジ、ハンドリングとのトレードオフが非常に重要になります。
最終的には、「何km/hで、どのような走り方をするのか」によって、最適なバイクは変わります。
皆さんの新しい愛車「エアロロード」選びの参考にされてはいかがでしょうか?
参考主要海外試験
Cyclingnews
Rennrad News, Test und mehr bei TOUR