UAEツアーの最終日となる第7ステージは、ジュベルハフィート山頂での決戦となりました。
この大会の象徴的な山岳ステージで、距離10.7km、平均勾配6.6%の上りが待ち構えており、途中には最大勾配12%の厳しい区間もあります。 このステージでは、ステージ優勝者だけでなく、2025年シーズンのワールドツアー第3戦となりUAEツアー全体の総合優勝者も決定的に重要な一日となりました。
レース展開

レース序盤、スタート地点のハッザーア・ビン・ザード・スタジアムを出発した選手たち、気温32度という厳しい暑さの中での戦いを強くされました。 レースが始まるとすぐに、7名が絡む落車が発生し、総合2位につけていましたタジョシュア・ターリング(イネオス・グレナディアーズ)も巻き込まれた。彼はすぐにレースへ復帰したもの、クリストファー・フルーム(イスラエル・プレミアテック)は右鎖骨を骨折し、リタイアとなりました。

その後、レースが進み、強い横風の影響でメイン集団が分断されました。 その結果、総合リーダーのタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG)や総合4位のフィン・フィッシャーブラック(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)ら積極選手を含む10名精鋭集団が先頭に立ちました。 この集団には、ポイント賞ジャージを着たジョナタン・ミラン(リドル・トレック)も含まれており、彼は最初の中間スプリントをトップで通過しました。
しばらくして、総合上位のジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック)らを含む追走集団が合流し、先頭集団は43名まで膨張しました。 しかし、総合8位のレナルト・ファンイートヴェルト(ロット)やポガチャルの重要なアシストであるジェイ・ヴァイン(UAEチームエミレーツXRG)は、この集団に見られることがなく、後方で追走を強いられることに。
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ジュベルハフィートの登坂とポチャルの独走

レース終盤、先頭集団はついにジュベルハフィートの上りに突入しました。UAEチームエミレーツXRGのフロリアン・フェルミールスとルネ・ヘレホーツがペースを守り、12名までの人数を絞り込みます。そして残り7.8km地点で、ついにポガチャルが攻撃を仕掛けました。この動きについて、ポガチャはレース後に「カウンターアタックを警戒したため」と語っています。
この攻撃には、チッコーネとオスカー・オンリー(ピクニック・ポストNL)が敢えて食らいつこうとしましたが、ポガチャルはシッティングのまま高回転でペダルを回し、さらに加速。 残り7.4km地点で2人を完全に引き離し、その後は独走で持ち込みました。
最後の1km地点を迎えても、ポガチャルは余裕を見せて、道沿いの観客とハイタッチしながら終了。 大会のメインスポンサーであるアラブ首長国連邦の地で、見事にジュベルハフィートを制覇しました。 この勝利により、ポガチャルは2020年から4ヵ月間となるジュベルハフィートでのステージ勝利を達成し、2022年以来3年ぶりとなるUAEツアー総合優勝を決めました。
レース後、ポガチャルは「横風が吹いたのでカオス(集団分断)を我慢した。最後はフロリアントルネが先導し、素晴らしいアシストのおかげで独走することができた」と振り返り、チームメートへの感謝を伝えました。
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総合成績と今後の予定

この結果、ポガチャルが総合優勝を果たし、総合2位にはこの日途中2位で終わったチッコーネ、総合3位にはペリョ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス)が入り、表彰台を獲得しました。

ポガチャルの次のレースは、3月8日に開催されるデーレース「ストラーデ・ビアンケ」です。彼はレース後、「(6月の)ドーフィネまでステージレースはない。ワンデークラシックに切り替えて楽しみたい」と語り、次なる挑戦に向け大きな期待と意気込みを見せています。
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1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) | 3:44:04 |
2位 | ジュリオ・チッコーネ(イタリア、リドル・トレック) | +0:33 |
3位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:35 |
4位 | イバン・ロメオ(スペイン、モビスター) | +0:49 |
5位 | オスカー・オンリー(イギリス、ピクニック・ポストNL) | +1:16 |
6位 | パブロ・カストリーリョ(スペイン、モビスター) | +1:25 |
7位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +2:05 |
8位 | ウィリアムジュニア・ルセルフ(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +2:11 |
9位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、リドル・トレック) | +2:33 |
10位 | ラムセス・デブライネ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +2:51 |
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) | 23:08:42 |
2位 | ジュリオ・チッコーネ(イタリア、リドル・トレック) | +1:14 |
3位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +1:19 |
4位 | イバン・ロメオ(スペイン、モビスター) | +1:26 |
5位 | オスカー・オンリー(イギリス、ピクニック・ポストNL) | +2:10 |
6位 | パブロ・カストリーリョ(スペイン、モビスター) | +2:43 |
7位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +2:59 |
8位 | ウィリアムジュニア・ルセルフ(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +3:49 |
9位 | アロルド・テハダ(コロンビア、XDSアスタナ) | +3:52 |
10位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、リドル・トレック) | +4:00 |
ポイント賞 | ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) |
ヤングライダー賞 | イバン・ロメオ(スペイン、モビスター) |
チーム総合成績 | モビスター |