怪我に苦しむ世界王者
彼は、東京オリンピックMTB競技のレース中に受けた背中(腰)の怪我に苦しみ続けており、4年連続の世界選手権タイトル防衛が危ぶまれています。
彼が患っている怪我は背中と腰にわたる範囲で痛みが現れ、病院での医学的検査を行った結果、椎間板の損傷。
ここ直近のデンダーモンドでワウト・ファンアールト(ユンボビスマ)に次ぐ2位でフィニッシュした後、ファンデルポールはレースをDNFしています。
ファンデルポールの理学療法士は
「今、世界選手権について考えるのは少し早い気もしますが、残り時間が多くないことは事実です」
と話します。さらに続けて、
「世界選手権を成功させるなら完璧に調整しなければなりません。私の考えでは、調整期間1か月と言う期間は非常に短い期間で、ベストコンディションに到達するためにはいかなるミスも許されません。しかし現在のマチューにはどんなに時間がかかっても、休息こそ優先するべきトレーニングなのです。」
マチューが休息を満足に取れていない理由は何点かありますが、他の選手と最も異なる点があるといいます。
それは彼がシクロクロス、ロードレース、マウンテンバイクといった一般的な選手よりも多くのジャンルのレースで活躍していることにあります。
お陰で彼のスケジュールは非常に多忙で、地球上で最も忙しいバイクレーサーの1人と言えるでしょう。
他のロードレーサー達は、贅沢なオフシーズンに加えて数か月のダウンタイムを楽しむことができますが、ファンデルポールはロードのオフシーズンと共にオフロードのオンシーズンが開幕します。
その間の僅かな休息しか取れないのです。
選手達の多くはオフの期間にしっかりと休息をとりオンシーズンの疲れや怪我を療養します。
そしてその後徐々にオンシーズンに向けてLSDなどのトレーニングを開始し徐々に体を作り込んでいくのです。
しかし、マチューはロード、オフロード共にタイトルをもつほどの選手であるため一年において明確なオフシーズンがありません。
療養することもできず地固めもできないまま常にフルスロットルでエンジンを回しています。
この状況を彼のトレーナーは
「これは実際、マウンテンバイクからロードサイクリング、シクロクロス、BMXまで、彼が過去に体に行った追い込みの結果です。常に全力で駆け抜けてきた代償を彼は今払わされているのです。」
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